こぐま座のしっぽに位置する北極星のように、社会に道標を示す「㈱BearTail」


beartail黒崎株式会社BearTail 代表取締役兼CEO黒﨑 賢一さん
1991年生まれ、東京都練馬区出身。高校在学中から大学2年まで、IT系の記事を執筆するなど、学生時代からフリーライターとしても活躍。2010年、筑波大学情報メディア創生学類に入学。2012年6月、大学3年の時に 社会に道標を示すサービスを創るというビジョンのもと「BearTail」を起業。

2013年8月に個人向け家計簿アプリの「Dr.Wallet」を開発・リリース後、2016年2月に法人向けソフト「Dr.経費精算」をリリース。国民的お金管理サービスの普及を目指している。

 

経験から生まれたアプリ

起業された経緯をお聞かせ願えますか?

―地元貢献型サービスの「つくいえ」や最安値自動注文代行サービス「バイパス」の開発をするために、大学内の研究発表で知り合ったメンバーが私のアパートに集まったのがきっかけです。自分の住居兼オフィスで前述サービスの売り上げ増を目指したのですが、双方とも限界が見えてきて―。もっと成長性の高い事業ビジネスをやろうと考え、大学4年の時にDr.Wallet の開発に着手しました。

家計簿アプリですね?

―そうです。2013年4月に開発、8月に市場に出しました。私自身もひとり暮らしを始めてから家計簿を付けてみたのですが、思ったより時間もかかるし大変だったので、手間を省きたいと考えたのがきっかけです。家計簿を付けている人は毎月平均104分かけており、しかも3人にひとりは入力や書き込みが面倒で挫折しているそうです。

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Dr.Walletの仕組みを教えてください。

―ずぼらでもレシートだけ写真に収めておけば、家計簿を作成してくれるアプリです。カメラで撮影したレシートは個人情報保護のために分解され、2,000人の在宅オペレーターによってデータ入力がなされます。タグ付けされたデータが再度集まることによって、家計簿が完成する仕組みです。

OCR(光学文字認識)ではなく、手入力で行うのですか?

―マークシートなどと異なり、レシートは各店によって形式に差があるため、機械では正確性が下がります。店舗の多様化により機械だけで対応できる課題は減っている気がします。手入力で行うことによって付加価値が高まり、精度も上がっているので、当社では人力と機械の融合がベストだと考えています。

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世の中の変化率を読む

Dr.Wallet を市場に出したのは、スマートフォンが一般に流通し始めたころですよね?

―そうですね、スマートフォン普及の追い風に乗って成功したと思っています。どの機種にも付いているカメラで写真を撮るだけで家計簿が簡単に管理できたら、国民的なお金管理サービスを開発できるのではないかと思いました

現在、どの位の利用数があり、売り上げはどのように確保しているのですか?

―ユーザーは120万人います。ユーザーには無償提供しているので、広告収入で売り上げを確保しています。広告からクーポンが出るのですが、クーポンを使って購入したレシートをアップすると、ポイントバックなどの特典が得られます。

2月に法人向けソフト「Dr.経費精算」がリリースされましたが、なぜ法人向けを開発されたのですか?

―Dr.経費精算は、交通費やガソリン代などの経費精算時に、レシートを貼って上司に提出するという作業をペーパーレスで行うソフトです。2017年1月1日の法律改変に伴い、法人は領収書の原本を保管しなくても良くなります。レシートを撮影すれば、経費申請書が自動的に出来上がるので、上司は出張中でも承認できます。タイムラグなくモバイルで経費申請が完結するので、今後需要は増えると思っています。

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国民的お金管理サービスを目指す

Dr.経費精算の売れ行きはいかがですか?

―1ユーザー1カ月980円なので、100人の会社で月10万円、1000人の会社では月100万円でご利用いただけます。各社の経理部に行って「生産性を上げて、企業の競争力を向上できます」と売り込んでいるので、2016年6月現在は開始から4ヶ月で120社の方に導入いただいています。企業の従業員は本来の業務を行うことができ、また大学法人も研究に集中できる環境の整備に役立つと予想し、大手企業や大学法人などへの売り込みも始めています。

今後の展望はいかがですか?

―個人向けではDr.Walletで500万人、1,000万人とユーザー規模を拡大し、国民的お金管理サービスにしていくのが目標です。法人向けでは、1年で1,000社、2年目で国内トップシェアを取りに行くのが目標。社名の由来となった「BearTail(こぐま座のしっぽに位置する北極星)」のように、社会に道標を示したいです。

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