田島 治(大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 素粒子研究所・准教授)


シーズやビジネスアイデアの概要

シーズのもとは宇宙観測技術である。これらは、宇宙初期におきたビッグバンの残光を精密観測するために開発・特許出願された。それらを応用し、微弱な大気放射信号から、水蒸気量を高感度かつ高速に水蒸気量を計測する装置「クモデス」を開発した。水蒸気は大気を構成する成分の中で最も時空間変動が大きく、竜巻・ゲリラ豪雨などの早期予測、宇宙測地の高精度化に有効な手段である。次世代気象情報として注目されている。

提案する事業の特徴、比較的優位性

知財のライセンスを管理し、製造・販売パートナーに実施許諾をする。 提供先には断熱や装置較正に係るノウハウ、及びデータ解析の精度を向上させる技術指導を実施する。また、複数箇所からのデータが取得可能になった暁には、その品質管理・販売事業へも拡大可能である。想定される競合は既存の水蒸気ラジオメータ製造2社だが、本シーズは圧倒的高性能かつ安価。また最先端レーダーも競合となり得るが、レーダーデータ使用ユーザからはやはり水蒸気データが必要との声を聞いている。

想定している顧客像

地方自治体、気象情報会社、建設会社(資材保護)、イベント会社、気象機器を生産する企業、気象・測地、地震、火山活動研究者など

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