大毛利 健治(筑波大学 数理物質系 物理工学域・准教授)


シーズやビジネスアイデアの概要

トランジスタ(MOSFET)に代表される電子デバイスの微細化により、電気的雑音による問題が顕在化している。MOSFETは、低周波帯域(100kHz程度以下)で1/f特性、高周波帯域(1GHz以上)で熱雑音(白色雑音)特性を示すが、その特性が遷移する中間帯域での雑音計測はこれまで困難であった。我々は、独自に開発した「雑音プローブ」技術により、中間帯域での計測を可能にした。

提案する事業の特徴、比較的優位性

雑音を計測することにより、薄膜の品質向上やデバイスモデリングの緻密化に貢献できる。これまでの市販機器では1MHzが実質的な測定帯域上限であったが、雑音プローブを用いることで、800MHzまで拡張することができた。これにより、1/f特性から熱雑音特性へと変化する帯域での直接評価が可能になった。雑音プローブは、単独のシステムだけでなく、既存の雑音計測システムへオプションとしての導入できるように研究開発を進めている。また、我々のコア技術は電気的な雑音計測技術全般に及び、メモリ素子等の雑音計測による特性評価も行っている。

想定している顧客像

国内及び海外のICメーカー、ファウンドリー、および研究機関等

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