筑波大学 数理物質系
後藤 博正 准教授
材料
http://www.ims.tsukuba.ac.jp/~gotoh_lab/
導電性に優れたPEDOTフィルム
- コレスティック液晶を反応場とした電解不斉重合法による生成プロセスにより、現在主流のポリピロールフイルムの性能を上回るフィルムを提供します。
今技術の特徴
固体電解コンデンサー用導電性フィルムは導電性が高いことが求められています。現在の主流はポリピロールですが、 本研究で用いられているPEDOTフィルムには以下の特性があります。
- ポリピロールフィルムの導電性より約10倍高い導電性。
- 米、仏で提案されている2つの製造方法に比べ、収率が高い(EDOTユニットが3つ連なったモノマーからの合成であるため、重合活性が高く100%に近い)。
想定される用途
電解コンデンサー用導電性フィルム、フィブリル構造による樹脂強度部材*、大表面積を利用した水素吸着フィルム
*:カニの甲羅など電子顕微鏡写真で見られる縄を渦巻状に巻いたような構造
企業などへのメッセージ
固体電解コンデンサーフィルムとして、実用化研究のパートナーを募集しています。また、共同研究のテーマとして以下の2点を希望します。
- 固体電解コンデンサー用フィルムに必要仕様の評価
- 自己発生するフィブリル構造を用いた強度部材としての樹脂
特許・主な論文
特許:5170680、5219672
論文: H. Goto,Journal of Materials Chemistry, 19, 4914-4921 (2009).