筑波大学とビクトリア大学(オーストラリア)による国際的な産学連携が始動


2016年12月19日、筑波大学とオーストラリア・ビクトリア大学との間で、包括的共同研究契約が締結されました。

ビクトリア大学は、オーストラリア、ビクトリア州の州都メルボルンに位置する公立大学で、47,000人以上が在籍する総合大学です。筑波大学と同様に、スポーツや健康分野に関して世界でも有数の業績をあげている研究施設「Institute of Sport, Exercise and Active Living (ISEAL)」を有し、世界最先端の研究が行われています。
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これまで、筑波大学とビクトリア大学の間では、高齢者の認知機能やメンタルヘルスの維持・向上に関する研究の第一人者である水上勝義教授(筑波大学体育系、大学院スポーツ健康システム・マネジメント専攻)を代表とする研究グループとISEALの代表的な研究者であるRezaul Begg教授が、ISEALと提携し高齢者の健康を促進するためのサービスや商品を広く提供してきた(株)Global Bridge (代表取締役社長 長野放:ビクトリア大学研究員、バイオメカニクス博士)の協力を得て産学連携プロジェクトを手がけてきました。

「認知機能やメンタルヘルスの改善」と「身体的機能の改善」の双方に有効なプログラムの開発を目指す水上教授とオーストラリアの転倒予防政策をリードしてきたBegg教授、ビクトリア大学発ベンチャー企業のGlobal Bridge、この三者連携が強固なものとなることで、より実用的な共同研究の成果が期待されています。ビクトリア大学ではインソールに関する国際特許を出願し、帝人フロンティア株式会社、株式会社カイタックファミリーなどと連携してインソールの製品化を行うことになっています。筑波大学とオーストラリア・ビクトリア大学初となる共同研究プロジェクトでは、筑波大学においてピラティス(どの世代にも対応でき,「骨配列(姿勢)の改善」「体幹の安定」「呼吸法」から構成される運動)を使用した高齢者の健康維持・向上の効果検証を行います。
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「これらのプロジェクトの実績を発展させ、超高齢社会の日本における高齢者のウエルネス促進や国民的課題の解決にむけた取り組みをさらに強力に推進するため、スポーツや健康をはじめとする広い見地から多くの研究成果を発信していくことを目指します」と水上教授。Begg教授も「ビクトリア大学は筑波大学と共同研究契約を締結することを非常に嬉しく思います」とのこと。国際的な産学連携への着手に、大きな期待が寄せられています。

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