分光学的手法を用いた農産加工プロセス中の分析法の開発


筑波大学 生命環境系
源川 拓磨 助教
食品・農産物の非破壊での光分析
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http://tsukuba-univ-postharvest-lab.info/index.php/ja/

分光分析法は光を照射するだけで農産物の成分や物性を瞬時に計測することができます。さらに、化学薬品の利用や農産物を破壊する必要が無いため、人にも環境にも負荷の小さい計測法といえます。
これを用いて、より効率的な加工法や鮮度保持法の開発、また機能性成分を生産プロセス中に計測することを目指します。

新技術の特徴

近赤外線は他の波長の光に比べて透過性が高いものの、CH基、OH基、NH基にはわずかに吸収されます。つまり、農業・食品工学分野へ適用しやすいものといえます。
本研究では、化学に関係ある多変量データに対して数学的手法や統計学的手法を適用し、得られる情報量を最大化し、特徴のある波形・データを取り出す工夫をしております。
一般的な分析法はサンプル抽出を伴いますが、成分分析のニーズ拡大に対応すべく、非破壊による生産加工プロセス中への適用を研究中です。このような面で、企業と連携して開発することを希望しています。

 

想定される用途

1.機能性成分の非破壊分析や物性の評価を生産・加工プロセスに適用。
2.現在はサンプル分析が一般的ですが、生産・加工プロセスに応用することで製造品質を維持するニーズに応えます。
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特許・主な論文

Baseline Correction of Diffuse-Reflectance Near-Infrared (NIR) Spectra by Searching Region Standard Normal Variate (SRSNV)
Genkawa Takuma; Shinzawa Hideyuki; Kato Hideaki; Ishikawa…
APPLIED SPECTROSCOPY/69(12), 1432-1441, 2015

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